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方式審査~国際出願~

補完命令

以下に該当する場合には、国際出願日を認定せずに、出願人に手続の補完を命じる。

  1. 出願人が出願人適格を有さない場合
  2. 明細書及び請求の範囲が英語または日本語で作成されていない場合
  3. 出願人の氏名等の記載が出願人を特定できる程度に明確でない場合
  4. 明細書又は請求の範囲が無い場合
  5. 明細書又は請求の範囲の一部が欠落している場合
    特規則 20.5;日本語
    20.5 欠落部分
    (a) 受理官庁は、国際出願として提出される書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定するに当たつて、明細書、請求の範囲、又は図面の部分が欠落している若しくは欠落していると思われると認める場合(すべての図面が欠落している若しくは欠落していると認められる場合を含むが、第十一条(1)(ⅲ)(d)又は(e)に規定する要素の全体が欠落している若しくは欠落していると認められる場合を除く。)には、出願人の選択により、速やかに出願人に対し次のいずれかのことを求める。
    (ⅰ) 欠落部分を提出することにより、国際出願として提出されたものを完成すること。
    (ⅱ) 4.18の規定に基づき当該部分を引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認すること。また、意見がある場合には、20.7に規定する当該期間内に意見を述べることを求める。受理官庁は、優先権の主張の基礎となる出願の日から十二箇月を経過した後に当該期間が満了する場合には、これにつき出願人の注意を喚起する。
    (b) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、出願人が、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日又は満たす日の前であるが20.7に規定する当該期間内に、国際出願を完成するために(a)に規定する欠落部分を当該受理官庁に提出した場合には、当該部分は国際出願に含まれるものとし、受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)に定めるところによつて処理する。
    (c) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、出願人が、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日の後であるが20.7に規定する当該期間内に、国際出願を完成するために(a)に規定する欠落部分を当該受理官庁に提出した場合には、当該部分は国際出願に含まれるものとし、受理官庁は、国際出願日を当該受理官庁が当該部分を受理した日に訂正し、当該出願人にその旨を通知し、実施細則に定めるところによつて処理する。
    (d) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、(a)に規定する部分が、20.6(b)の規定に基づき、第十一条(1)(ⅲ)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に国際出願として提出されたものに記載されているとみなす場合には、当該受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてが満たされた日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)に定めるところによつて処理する。
    (e) (c)の規定に基づき国際出願日が訂正された場合には、出願人は、(c)の規定に基づく通知の日から一箇月以内に受理官庁に提出する書面において、当該欠落部分を無視することを請求することができる。この場合には、当該欠落部分は提出されなかつたものとみなされるとともに、当該規定に基づく国際出願日の訂正はなされなかつたものとみなされ、受理官庁は、実施細則に定めるところによつて処理する。
    (特規則 20.5;特許庁

<関連法規>

特許協力条約 11条(1);日本語
第十一条
国際出願日及び国際出願の効果
(1) 受理官庁は、次の要件が受理の時に満たされていることを確認することを条件として、国際出願の受理の日を国際出願日として認める。
(特許協力条約 11条(1);WIPO)

(国際出願の手続き 第1節出願手続の補完;特許庁

補完命令への応答

出願人は、補完命令を受けてから2カ月以内に応答しなければならない。ただし、自発的に補完を行う場合には、出願書類が受理官庁に到達した日から2カ月以内に行わなければならない。

規則 20.7;日本語
20.7 期間
(a) 20.3(a)及び(b)、20.4、20.5(a)、(b)及び(c)、並びに20.6(a)に規定する期間は、次のとおりとする。
(ⅰ) 20.3(a)又は20.5(a)の規定に基づく求めを出願人に発出している場合には、その求めの日から二箇月
(ⅱ) 当該求めを出願人に発出していない場合には、第十一条(1)(ⅲ)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日から二箇月
(b) 第十一条(2)の規定に基づく補充又は20.6(a)の規定に基づく通知であつて第十一条(1)(ⅲ)(d)若しくは(e)に規定する要素を引用により含めることを確認するもののいずれも(a)の規定に基づく期間の満了前に受理官庁が受理していない場合において、当該期間の満了後であるが、当該受理官庁が20.4(ⅰ)の規定に基づく書面を当該出願人へ送付する前に受理官庁が受理した当該補充又は通知は、当該期間内に受理されたものとみなす。
(規則 20.7;WIPO)

手続補完は、手続補完書を提出することにより行う。期間内に手続の補完を行ったときは、書面が受理官庁に到達した日が国際出願日として認定される。

特許協力条約 11条;日本語
第十一条
国際出願日及び国際出願の効果
(1) 受理官庁は、次の要件が受理の時に満たされていることを確認することを条件として、国際出願の受理の日を国際出願日として認める。
(ⅰ) 出願人が、当該受理官庁に国際出願をする資格を住所又は国籍上の理由により明らかに欠いている者でないこと。
(ⅱ) 国際出願が所定の言語で作成されていること。
(ⅲ) 国際出願に少なくとも次のものが含まれていること。
(a) 国際出願をする意思の表示
(b) 少なくとも一の締約国の指定
(c) 出願人の氏名又は名称の所定の表示
(d) 明細書であると外見上認められる部分
(e) 請求の範囲であると外見上認められる部分
(2)(a) 受理官庁は、国際出願が(1)に掲げる要件を受理の時に満たしていないと認める場合には、規則の定めるところにより、出願人に対し必要な補充をすることを求める。
(b) 受理官庁は、出願人が規則の定めるところにより(a)の求めに応ずる場合には、当該補充の受理の日を国際出願日として認める。
(3) 第六十四条(4)の規定に従うことを条件として、(1)(ⅰ)から(ⅲ)までに掲げる要件を満たし、かつ、国際出願日の認められる国際出願は、国際出願日から各指定国における正規の国内出願の効果を有するものとし、国際出願日は、各指定国における実際の出願日とみなす。
(4) (1)(ⅰ)から(ⅲ)までに掲げる要件を満たす国際出願は、工業所有権の保護に関するパリ条約にいう正規の国内出願とする。
(特許協力条約 11条;WIPO)

補完命令に応答しなかった場合には、その出願が国際出願として取り扱われない旨の通知が発行される。

名義変更

優先日から30カ月以内であれば、名義変更届を提出することにより、出願人の名義変更を行うことができる。このとき、既に選任されている代理人が手続する場合には、新たな出願人の委任状は必要ない。(様式2-17)

<関連法規>
(国際出願の手続き 第8節国際出願後の名義変更等の手続;特許庁

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