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国際調査報告~国際出願~

国際調査報告

国際調査の内容

国際調査機関によって作成された国際調査報告は、出願人に送付される。
国際調査報告フォーム;英語)(国際調査報告フォーム;日本語 )

国際調査報告には、様式で定められている以外のいかなる事項も記載してはならず、特に見解の表明、理由、論証又は説明を記載してはならないとされている。従って、見解等は国際調査見解書に詳細に記載される。

国際調査報告は、国際出願の国際公開に用いられる言語、つまり日本語出願の場合は日本語で、英語出願の場合は英語で作成される。

<関連法規>

規則 43.4;日本語
43.4 言語
国際調査報告及び第十七条(2)(a)の宣言は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語とする。ただし、
(ⅰ) 23.1(b)の規定に基づき他の言語による国際出願の翻訳文が送付されかつ国際調査機関が希望する場合には、国際調査報告及び第十七条(2)(a)の規定に基づく宣言は、当該翻訳文の言語で作成できる。
(ⅱ) 国際出願が、12.4の規定に基づき国際調査機関が受け入れない翻訳の言語で公開され、当該機関が望む場合には、国際調査報告及び第十七条(2)(a)の規定に基づく宣言は、当該機関が認める言語及び48.3(a)に規定する国際公開の言語の両方で作成できる。
(規則 43.4;WIPO)
 
国際出願ガイドライン 16.09;日本語
16.09
国際調査報告は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語、又は、規則23.1(b)の規定に基づき他の言語による翻訳文が送付され、かつ、国際調査機関が希望する場合には、当該翻訳文の言語で作成する。
(国際出願ガイドライン 16.09;特許庁

国際調査報告には、以下の内容が記載される。

  1. 国際出願番号、出願人の名称、国際出願日
    規則 43.1;日本語
    43.1 表示
    国際調査報告には、国際調査報告を作成した国際調査機関をその国際調査機関の名称を記載することにより、当該国際出願を国際出願番号、出願人の氏名又は名称及び国際出願日を記載することによつて特定する。
    (規則 43.1;WIPO)
  2. 国際調査が実際に完了した日、優先権主張日
    規則 43.2;日本語
    43.2 日付
    国際調査報告には、日付を記入するものとし、国際調査が実際に完了した日付を表示する。国際調査報告には、また、優先権の主張の基礎となる先の出願の日又は、二以上の先の出願に基づく優先権の主張を伴う場合には、これらのうち最先の出願日を表示する。
    (規則 43.2;WIPO)
  3. 国際特許分類による発明の属する分野の分類記号
    規則 43.3;日本語
    43.3 分類
    (a) 国際調査報告には、少なくとも国際特許分類に従つて、発明の属する分類を表示する。
    (b) (a)の分類は、国際調査機関が付与する。
    (規則 43.3;WIPO)
  4. 国際調査を行った分野の分類記号
    規則 43.6(a);日本語
    43.6 調査を行つた分野
    (a) 国際調査報告には、調査を行つた分野の分類の記号を表示する。その表示が国際特許分類以外の分類に基づいてされる場合には、国際調査機関は、その使用する分類を公表する。
    (規則 43.6(a);WIPO)
  5. 関連する技術文献
    規則 43.5;日本語
    43.5 列記
    (a) 国際調査報告には、関連のあると認められる文献を列記する。
    (b) 列記される文献を特定する方法は、実施細則で定める。
    (c) 列記された文献のうち特に関連のあるものについては、特別に表示する。
    (d) すべての請求の範囲には関連しない列記された文献は、その関連する請求の範囲との関係において表示する。
    (e) 列記された文献の一部の箇所のみが関連し又は特に関連する場合には、その一部の箇所は、例えば、ページ、段又は行を表示することによつて特定する。文献全体が関連する場合であつても、ある箇所が特に関連するときは、その箇所を特定する。ただし、その特定が実行可能でない場合は、この限りでない。
    (規則 43.5;WIPO)
  6. 単一性に関する注釈
    規則 43.7;日本語
    43.7 発明の単一性に関する注釈
    出願人が国際調査のための追加手数料を支払つた場合には、国際調査報告には、その旨を表示する。更に、国際調査が主発明のみについて又はすべての発明より少ない発明について行われた場合(第十七条(3)(a))には、国際調査報告には、国際出願について調査を行つた部分及び調査を行わなかつた部分を表示する。
    (規則 43.7;WIPO)
  7. 職員の氏名
    規則 43.8;日本語
    43.8 権限のある職員
    国際調査報告には、その国際調査報告について責任を有する国際調査機関の職員の氏名を表示する。
    (規則 43.8;WIPO)

<関連法規>
(国際出願の手続き 第8節国際調査報告;特許庁

国際調査報告の送付時期

国際調査報告は、以下の期間のいずれか遅い方までに作成され、出願人に送付される。

  1. 優先日から9カ月
  2. 国際調査機関の調査用写しの受領から3カ月

<関連法規>

規則 42.1;日本語
42.1 国際調査のための期間
国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言を作成するための期間は、国際調査機関による調査用写しの受領から三箇月の期間又は優先日から九箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間とする。
(規則 42.1;WIPO)
 
規則 44.1;日本語
44.1 報告又は宣言及び書面による見解の写し
国際調査機関は、国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言、及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付する。
(規則 44.1;WIPO)

国際調査対象の限定

以下に該当する場合は、国際調査は行われず、その理由が示される。

  1. 国際機関が調査をすることを要しない主題事項に特徴のある請求項
  2. 有意義な調査を行うことができない請求項
  3. 規則6.4(a)の規定に従わない多数従属請求項
  4. 発明の単一性の欠如

要約書及び発明の名称の修正

審査官によって、要約書又は発明の名称が修正された場合には、国際調査報告1ページ目の項目4~6にその旨が表示される。
出願人は、国際調査報告の発送の日から1カ月以内に、審査官が作成した要約に対して意見を述べることができる。
かかる意見は意見書を提出することにより行う。

<関連法規>

規則 38.2;日本語
38.2 要約の作成
国際出願に要約が含まれていない場合において出願人に対し要約の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき又は要約が第八規則の規定に従つていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は、自ら要約を作成する。当該要約は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語又は23.1(b)の規定に基づき他の言語による翻訳文が送付されかつ国際調査機関が希望する場合には当該翻訳文の言語で作成する。
(特許協力条約に基づく規則 38.2(b);WIPO)
 
国際出願ガイドライン 16.30;日本語
16.30 国際出願には要約及び発明の名称を含めなければならない。審査官は、要約、発明の名称及び要約に添付される図の選択について、承認したか修正したかを国際調査報告の第1ページの項目4から6に表示する。
新規に作成又は修正した要約を記載する場合、第Ⅳ欄(「第1ページの続葉(3)」)を使用する。
(国際出願ガイドライン 16.30;特許庁

国際調査見解書

国際調査見解書とは

国際調査報告が送付される際、併せて国際調査見解書も出願人に送付される。
(国際調査見解書フォーム )

<関連法規>
(国際出願の手続き 第9節国際調査見解書;特許庁

国際調査見解書は、原則として国際予備審査機関の最初の見解書とみなされる。

<関連法規>

規則 66.1の2;日本語
66.1の2 国際調査機関の書面による見解
(a) (b)の規定に従うことを条件として、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、66.2(a)の規定の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされる。
(b) 国際予備審査機関は、特定の国際調査機関が43の2.1の規定に基づき作成した書面による見解について、(a)の規定がその国際予備審査機関における手続については適用されないことを国際事務局に通告することができる。ただし、この通告は、国際調査機関として行動する国内官庁又は政府間機関が、国際予備審査機関として行動する場合には適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
(c) 国際予備審査機関は、(b)の規定による通告により、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解が、66.2(a)の規定の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされない場合には、出願人にその旨を書面で通知する。
(d) 43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、(b)の規定による通告に基づき、66.2(a)の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされない場合であつても、66.2(a)の規定による手続において国際予備審査機関により考慮される。
(規則 66.1の2;WIPO)

国際調査見解書の内容

国際調査見解書には、請求の範囲に記載されている発明が新規性・進歩性・産業上の利用可能性を有するか否か、および特許協力条約に定める要件を満たしているかどうかについての見解が記載される。

<関連法規>

規則 43の2.1;日本語
43の2.1 書面による見解
(a) 69.1(bの2)の規定に従うことを条件として、国際調査機関は、国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言の作成と同時に、次の事由について、書面による見解を作成する。
(ⅰ) 請求の範囲に記載されている発明が新規性を有するもの、進歩性を有するもの(自明のものではないもの)及び産業上の利用可能性を有するものと認められるかどうか。
(ⅱ) 国際出願が、当該国際調査機関の点検した範囲内で条約及びこの規則に定める要件を満たしているかどうか。書面による見解には、規則に定める他の意見を付する。
(b) 書面による見解の作成に当たつては、第三十三条(2)から(6)及び第三十五条(2)及び(3)、43.4、43.6の2、第六十四規則、第六十五規則、66.1(e)、66.7、第六十七規則、70.2(b)及び(d)、70.3、70.4(ⅱ)、70.5(a)、70.6から70.10、70.12、70.14並びに70.15(a)の規定を準用する。
(c) 書面による見解には、国際予備審査の請求が行われた場合には、当該見解は、66.1の2(b)の規定に従うことを条件として、66.1の2(a)の規定により、66.2(a)の規定の適用上国際予備審査機関の書面による見解とみなされる旨、並びにこの場合には、54の2.1(a)に規定する期間の満了前に当該機関に対し答弁書及び、適当な場合には、補正書を提出することを出願人に求める旨の通知を含める。
(規則 43の2.1;WIPO)

答弁書

出願人は、国際調査見解書に対して、答弁書を提出することがでる。答弁書は、以下の期間のうちいずれか遅いほうまでに提出しなければならない。(答弁書フォーム)

  1. 国際調査報告又は国際調査報告を作成しな旨の宣言および国際調査機関の見解書の送付日から3カ月
  2. 優先日から22カ月

<関連法規>
(国際出願の手続き 5 答弁書の提出;特許庁

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