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請求の範囲~国際出願~

請求の範囲の様式

A4(21cm×29.7cm)の用紙に、1行40字詰めのであって、10~12ポイントまでのフォントサイズで以下の余白で作成する。

特許請求の範囲の余白
位置 余白
  上端   2.0cm以上4.0cm以下
  下端   2.0cm以上3.0cm以下
  左端   2.0cm以上4.0cm以下
  右端   2.0cm以上3.0cm以下

<関連法規>

規則 11.6余白;日本語
11.6 余白
(a) 明細書、請求の範囲及び要約を記載する用紙の余白は、少なくとも次のとおりとする。
上端 二センチメートル
左端 二・五センチメートル
右端 二センチメートル
下端 二センチメートル
(b) (a)に規定する余白については、次の数値を超えないことが望ましい。
上端 四センチメートル
左端 四センチメートル
右端 三センチメートル
下端 三センチメートル
(c) 図面を記載する用紙については、その使用することができる面は、縦二十六・二センチメートル、横十七センチメートルを超えないものとする。用紙の使用することができる面又は使用した面の周囲には、枠を記載してはならない。余白は、少なくとも次のとおりとする。
上端 二・五センチメートル
左端 二・五センチメートル
右端 一・五センチメートル
下端 一センチメートル
(d) (a)から(c)までに定める余白は、A4判の大きさの用紙について適用する。したがつて、受理官庁がA4判以外の大きさの用紙を許す場合においても、A4判の大きさの記録原本及び、要求されたときは、A4判の大きさの調査用写しには、(a)から(c)までに定める余白をとる。
(e) (f)及び11.8(b)の規定に従うことを条件として、国際出願の余白は、その提出の際は、完全な空白としておかなければならない。
(f) 上端の余白の左隅には、出願人の書類記号を付することができる。ただし、書類記号は、用紙の上端から一・五センチメートル以内に付さなければならない。出願人の書類記号の文字数は、実施細則に定める数を超えてはならない。
(規則 11.6余白;WIPO)

請求の範囲の記載方法

多数項従属クレームに従属する多数項従属は認められない

規則6.4(a);日本語
6.4 従属請求の範囲
(a) 一又は二以上の他の請求の範囲のすべての特徴を含む請求の範囲(この従属的な形式の請求の範囲を以下「従属請求の範囲」という。)の記載は、可能なときは冒頭に、他の請求の範囲を引用して行い、次に、保護が求められている追加の特徴を記載することによつて行う。二以上の他の請求の範囲を引用する従属請求の範囲(「多数従属請求の範囲」)は、引用しようとする請求の範囲を択一的な形式によつてのみ引用する。多数従属請求の範囲は、他の多数従属請求の範囲のための基礎として用いてはならない。国際調査機関として行動する国内官庁に係る国の国内法令が多数従属請求の範囲を前二文に規定する請求の範囲の記述方法と異なる方法によつて起草することを許していない場合において、前二文に規定する請求の範囲の記述方法に従わないときは、国際調査報告に第十七条(2)(b)の規定に基づく表示をすることができる。実際に用いられる請求の範囲の記述方法が指定国の国内法令の要件を満たしている場合には、第二文又は第三文に規定する請求の範囲の記述方法に従わないことは、当該指定国においていかなる影響も及ぼすものではない。
(規則6.4(a);WIPO)


クレームは、二部形式[two-part form]で記載することが望ましい
規則6.3(b)(ⅱ);日本語
6.3 請求の範囲の記述方法
(ⅱ) (ⅰ)の規定に従つて記載された技術的特徴と結合して保護が求められている技術的特徴を簡潔に
記載する特徴部分。この部分は、「に特徴を有する」、「を特徴とする」、「のように改良した」又はその他これらの
表現と同様の表現を用いて示される。
(規則6.3(b)(ⅱ);WIPO)

クレームの第1部分には、既存の特徴を記載し、第2部分には、「~を特徴とする[characterized in that]」として、発明の特徴部分を記載する。

その他、以下の要件を満たさなければならない。

  1. 保護が求められている事項を特定しなければならない。
  2. 明確かつ簡潔でなければならない。
  3. 明細書により十分な裏付けがされていなければならない。

<関連法規>

規則 6;日本語
第六規則
請求の範囲
6.1 請求の範囲の数及び番号の付け方
(a) 請求の範囲の数は、請求の範囲に記載される発明の性質を考慮して妥当な数とする。
(b) 請求の範囲の数が二以上の場合には、請求の範囲には、アラビア数字により連続番号を付する。
(c) 請求の範囲について補正をする場合における番号の付け方は、実施細則で定める。
6.2 国際出願の他の部分の引用
(a) 請求の範囲は、不可欠である場合を除くほか、発明の技術的特徴について明細書又は図面を引用する記載によつてはならない。特に、請求の範囲は、「明細書の………の箇所に記載したように」又は「図面の………の図に示したように」のような引用をする記載によつてはならない。
(b) 国際出願が図面を含む場合には、請求の範囲に記載されている技術的特徴には、その特徴に係る引用符号を付することが望ましい。
引用符号は、括弧を付して用いることが望ましい。引用符号を付することが請求の範囲の速やかな理解を特に容易にするものでない場合には、引用符号は、用いない。指定官庁は、公表に当たつては、引用符号を省略することができる。
6.3 請求の範囲の記述方法
(a) 保護が求められている事項は、発明の技術的特徴を記載することによつて明示する。
(b) 請求の範囲には、適当と認められるときは、次のものを含める。
(ⅰ) 保護が求められている事項の明示に必要な発明の技術的特徴であつて結合して先行技術をなすものを表示する陳述(ⅱ) (ⅰ)の規定に従つて記載された技術的特徴と結合して保護が求められている技術的特徴を簡潔に記載する特徴部分。この部分は、「に特徴を有する」、「を特徴とする」、「のように改良した」又はその他これらの表現と同様の表現を用いて示される。
(c) 指定国の国内法令が(b)に規定する請求の範囲の記述方法を定めていない場合には、その記述方法に従わないことは、当該指定国においていかなる影響をも及ぼすものではない。ただし、実際に用いられる請求の範囲の記述方法が当該指定国の国内法令の要件を満たしている場合に限る。
6.4 従属請求の範囲
(a) 一又は二以上の他の請求の範囲のすべての特徴を含む請求の範囲(この従属的な形式の請求の範囲を以下「従属請求の範囲」という。)の記載は、可能なときは冒頭に、他の請求の範囲を引用して行い、次に、保護が求められている追加の特徴を記載することによつて行う。二以上の他の請求の範囲を引用する従属請求の範囲(「多数従属請求の範囲」)は、引用しようとする請求の範囲を択一的な形式によつてのみ引用する。多数従属請求の範囲は、他の多数従属請求の範囲のための基礎として用いてはならない。国際調査機関として行動する国内官庁に係る国の国内法令が多数従属請求の範囲を前二文に規定する請求の範囲の記述方法と異なる方法によつて起草することを許していない場合において、前二文に規定する請求の範囲の記述方法に従わないときは、国際調査報告に第十七条(2)(b)の規定に基づく表示をすることができる。実際に用いられる請求の範囲の記述方法が指定国の国内法令の要件を満たしている場合には、第二文又は第三文に規定する請求の範囲の記述方法に従わないことは、当該指定国においていかなる影響も及ぼすものではない。
(b) 従属請求の範囲は、それが引用する請求の範囲に含まれるすべての限定又は、従属請求の範囲が多数従属請求の範囲である場合には、当該多数従属請求の範囲と関係する特定の請求の範囲に含まれるすべての限定を含むものと解する。
(c) 前の単一の請求の範囲を引用するすべての従属請求の範囲及び前の二以上の請求の範囲を引用するすべての従属請求の範囲は、可能な範囲でかつ最も実際的な方法で取りまとめて記載する。
6.5 実用新案
国際出願に基づき実用新案を与えることを求められている指定国は、国際出願の処理がその指定国において開始された後は、6.1から6.4までに規定する事項につき、これらの規定に代えて実用新案に関する国内法令の規定を適用することができる。ただし、出願人が、出願を当該国内法令の規定に適合させるため、第二十二条に規定する当該期間の満了の後少なくとも二箇月の期間の猶予を与えられることを条件とする。
(規則 6;WIPO)
 
国際出願ガイドライン 第5章クレーム;日本語
5.02
クレームは、
(ⅰ) 「保護が求められている事項を特定しなければならない。」
(ⅱ) 「明確かつ簡潔でなければならない。」
(ⅲ) 「明細書により十分な裏付けがされていなければならない。」
(国際出願ガイドライン 第5章クレーム;特許庁)

請求の範囲記載の留意点

  • クレームでは、化学式又は数式を含んでよいが、図を含むことはできない。クレームには表を記載できるが、それはクレームの主題事項にとって表の使用が望ましい場合に限る
    規則11.10;日本語
    11.10 図、式及び表を用いる記載
    (a) 願書、明細書、請求の範囲及び要約には、図を記載してはならない。
    (b) 明細書、請求の範囲及び要約には、化学式又は数式を記載することができる。
    (c) 明細書及び要約には、表を使用することができる。請求の範囲には、表を使用することが望ましい事項についてのみ、表を使用することができる。
    (d) 表及び化学式又は数式は、その上下を正しくしては縦長にして用いられる用紙に十分に配置することができない場合には、横にして用紙の長辺と並行に配置することができる。表、化学式又は数式がそのように配置される用紙は、表又は式の上端が用紙の左側になるようにして提示する。
    (規則11.10;WIPO)
     
    国際出願ガイドライン 5.09;日本語
    5.09
    クレーム及び明細書は、「化学式又は数式を含んでよい」が、図を含むことはできない。「クレームは表を含んでよい」が、それは「当該クレームの主題事項にとって表の使用が望ましい場合に限る」。「望ましい」という表現に照らせば、審査官は、この形式が便利である場合に、クレームにおける表の使用に対して異を唱えるべきではない。
    (国際出願ガイドライン 5.09;特許庁)
  • クレーム中では、「不可欠である場合を除き」明細書及び図面を引用してはならない。
    規則6.2(a);日本語
    6.2 国際出願の他の部分の引用
    (a) 請求の範囲は、不可欠である場合を除くほか、発明の技術的特徴について明細書又は図面を引用する記載によつてはならない。特に、請求の範囲は、「明細書の………の箇所に記載したように」又は「図面の………の図に示したように」のような引用をする記載によつてはならない。
    (規則6.2(a);WIPO)
  • クレームには、図面の対応する部材の参照番号を付すことが望ましい
    規則6.2(b);日本語
    6.2 国際出願の他の部分の引用
    (b) 国際出願が図面を含む場合には、請求の範囲に記載されている技術的特徴には、その特徴に係る引用符号を付することが望ましい。引用符号は、括弧を付して用いることが望ましい。引用符号を付することが請求の範囲の速やかな理解を特に容易にするものでない場合には、引用符号は、用いない。指定官庁は、公表に当たつては、引用符号を省略することができる。
    (規則6.2(b);WIPO)
  • 参照番号を付すは、括弧書きで「案内部材(14)」のように記載する。これらの引用符号は、クレームの範囲を限定するものではなく、発明を理解しやすくするための補助手段に過ぎない。
  • クレームでは、異なるカテゴリのクレームを引用することができる。例えば、「・・・クレーム1の方法を実行する装置」又は「・・・クレーム1の生産物を製造する方法」
    国際出願ガイドライン 5.19;日本語
    5.19
    クレームは、それが規則6.4に規定する従属クレームではない場合であっても、他のクレームに対する引用を含むことができる。その一例は、異なるカテゴリーのクレームを引用するクレームである(例えば、「・・・クレーム1の方法を実行する装置」又は「・・・クレーム1の生産物を製造する方法」)。
    同様に、差し込みプラグとソケットの例のような状況において、他の協働部分を参照しているある部分、例えば「・・・クレーム1のソケットと協働するためのプラグ」に対するクレームは、従属クレームではない。なぜなら、当該クレームは、それが引用する先行クレームの限定を明示的には含んでおらす、むしろ、その先行クレームと機能的関係を有するのみだからである。
    (国際出願ガイドライン 5.19;特許庁)
  • 以下の文言は、不明瞭とされる虞があるので、避ける。「約」「およそ」「望ましくは」「例えば」
    国際出願ガイドライン 5.38;日本語
    5.38
    「約」又は「およそ」といったこれに類する用語が使用されている場合には常に、特別の注意を要する。このような用語は、例えば、特定の値(例えば、「約200°C」)や範囲(例えば、「約Xから約Y」)に使用されることがある。個々の事案において、審査官は、当該出願全体の文脈で意味が十分に明らかであるか否か判断する。
    さらに、「約」のような用語のために当該発明を先行技術から明確に区別することができない場合、新規性又は進歩性の欠如の問題が生じる。
    (国際出願ガイドライン 5.38;特許庁)
     
    国際出願ガイドライン 5.40;日本語
    5.40
    「望ましくは」、「例えば」、「のような」又は「より詳しくは」のような表現は、それらによって曖昧さがもたらされないようにするために、注意して検討する。
    審査官は、この種の表現はクレームの範囲を限定するものとみない。すなわち、これらの表現に続く特徴は、完全に任意であるとみなされる。
    (国際出願ガイドライン 5.40;特許庁)

単一性

単一性の要件

一群の発明が記載されている場合、これらの発明の間に同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があるときに限り、単一性があるとされる。

しかし、別々に販売され得る別個であるが相補的な関係にある二つの物品の改良に関する発明の場合、例えば電気用プラグとソケット、送信機と受信機等の場合には、単一性は認められる。

<関連法規>

規則 13;日本語
第十三規則
発明の単一性
13.1 要件
国際出願は、一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明についてのみ行う(「発明の単一性の要件」)。
13.2 発明の単一性の要件を満たしていると認められる場合
一群の発明が同一の国際出願の請求の範囲に記載されている場合には、これらの発明の間に一又は二以上の同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があるときに限り、13.1に規定する発明の単一性の要件は満たされる。「特別な技術的特徴」とは、請求の範囲に記載された各発明が全体として先行技術に対して行う貢献を明示する技術的特徴をいう。
13.3 請求の範囲の記載方法により影響されない発明の単一性の判断
一群の発明が単一の一般的発明概念を形成するように連関しているかの判断は、これらの発明が別個の請求の範囲に記載されているか単一の請求の範囲に択一的な形式によつて記載されているかを考慮することなく行う。
13.4 従属請求の範囲
13.1の規定に従うことを条件として、従属請求の範囲の特徴がそれ自体で発明を構成すると認められる場合であつても、独立請求の範囲に記載されている発明の特定の態様について保護を求める相当の数の従属請求の範囲を同一の国際出願に包含させることが許される。
13.5 実用新案
国際出願に基づき実用新案を与えることを求められている指定国は、国際出願の処理がその指定国において開始された後は、13.1から13.4までに規定する事項につき、これらの規定に代えて実用新案に関する国内法令の規定を適用することができる。ただし、出願人が、出願を当該国内法令の規定に適合させるため、第二十二条に規定する当該期間の満了の後少なくとも二箇月の期間の猶予を与えられることを条件とする。
(規則 13;WIPO)

(国際出願の手続き 第4節請求の範囲の作成要領;特許庁)

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