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明細書~欧州~

 

明細書[Specification]

明細書の記載方法

技術分野

明細書の最初には、発明が関連している分野を記載する。

背景技術

出願人が知っていて、審査に有用だと考えられる情報を記載する。できれば、文献名を記載することが好ましい。

技術的課題

従来技術が有している課題を説明し、その課題の解決方法を説明する。
実務的には、解決方法としてクレームのコピーを記載する。また、従来技術との間に有利な効果がある場合には、併せて記載する。

図面の説明

図面を添付している場合には、図面の詳細な説明を記載する。
明細書では、例えば以下のように記載する。

Figure 1 is a schmatic view of …
Fig. 1 shows …

実施の形態

クレームに記載されている発明の、実施の形態を記載する。
実施の形態では、当業者が実施することができる程度に明確かつ十分に,発明を開示しなければならない。

<関連法規>

特許法第83条;日本語
83 条 発明の開示
欧州特許出願は,当該技術の熟練者が実施することができる程度に明確かつ十分に,発明を開示しなければならない。
(特許法第83条;特許庁)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
特許法第83条;英語
Article 83[ 76 ]
Disclosure of the invention
The European patent application shall disclose the invention in a manner sufficiently clear and complete for it to be carried out by a person skilled in the art.
(特許法第83条;EPO)

規則42;日本語
規則 42 明細書の内容
(1) 明細書は,次のように記述する。
(a) その発明が関連している技術分野を指定する。
(b) 出願人の知る限りにおいてその発明を理解し,欧州調査報告を作成し,更に,その欧州特許出願を審査する上で有用であると思われる背景技術を表示し,また,できれば当該技術を反映している書類を引用する。
(c) クレームしている発明を,その技術的課題(それが明白に陳述されていない場合を含む)及びその解決方法を理解することができるような表現で開示し,また,背景技術との関連においてその発明が有利な効果を有する場合は,その効果を記述する。
(d) 図面がある場合は,図面の図について簡単に説明する。
(e) クレームに記載されている発明を実施するための少なくとも1の方法を詳細に説明する。その場合は,適切なときは具体例を使用し,図面があるときはその図面を引用する。
(f) 発明の説明又は内容から明らかでない場合は,その発明の産業上利用可能な方法を明示的に指摘する。
(2) 明細書は,(1)において指定した方法と順序で提示する。ただし,発明の内容上,異なる形式での提示が発明を一層よく理解させるか,又はより簡潔となるときは,この限りでない。
(規則42;特許庁)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
規則42;英語
Rule 42

(1)
The description shall:
(a)
specify the technical field to which the invention relates;
(b)
indicate the background art which, as far as is known to the applicant, can be regarded as useful to understand the invention, draw up the European search report and examine the European patent application, and, preferably, cite the documents reflecting such art;
(c)
disclose the invention, as claimed, in such terms that the technical problem, even if not expressly stated as such, and its solution can be understood, and state any advantageous effects of the invention with reference to the background art;
(d)
briefly describe the figures in the drawings, if any;
(e)
describe in detail at least one way of carrying out the invention claimed, using examples where appropriate and referring to the drawings, if any;
(f)
indicate explicitly, when it is not obvious from the description or nature of the invention, the way in which the invention is industrially applicable.
(2)
The description shall be presented in the manner and order specified in paragraph 1, unless, owing to the nature of the invention, a different presentation would afford a better understanding or be more concise.
(規則42;EPO)

明細書の書式

明細書には、5行ごとに行番号を振ることが望ましい。
数値は,国際基準に合致する単位によって,SI単位を用いたメートル法によって表示する必要がある。
用紙は、A4サイズ(29.7mm×21mm)であって、以下の余白を備えなければならない。

余白
位置 余白
  上端   2.0cm以上(4.0cm以下が望ましい)
  下端   2.0cm以上(3.0cm以下が望ましい)
  左端   2.5cm以上(4.0cm以下が望ましい)
  右端   2.0cm以上(3.0cm以下が望ましい)

 

<関連法規>

規則49;日本語
規則 49 出願書類の提示に関する通則
(1) 第 14 条(2)又は規則 40(3)に基づいて提出された翻訳文は,欧州特許出願を構成する書類とみなす。
(2) 出願を構成する書類は,特にスキャニング,写真,静電的方法,写真オフセット及びマイクロフィルムによって,電子的に及び直接に任意の部数の複製をすることができるようにして提示する。用紙には,裂け目,しわ及び折り目があってはならない。用紙は,片面のみを使用する。
(3) 出願を構成する書類は,可撓性のある,丈夫な,白色の,滑らかな,光沢のない,また,耐久性のある A4 判(29.7 ㎝×21 ㎝)の紙によるものとする。(9)及び規則 46(2)(h)に従うことを条件として,各用紙はその短辺を上下として(縦長にして)使用する。
(4) 出願を構成する書類(願書,明細書,クレーム,図面及び要約)の各々は,新たな用紙で始める。用紙は,容易にめくること,分離すること,及び綴じ直すことができるような方法で綴じる。
(5) 規則 46(1)に従うことを条件として,用紙の余白は,少なくとも次の通りとする。
上端 2 ㎝
左端 2.5 ㎝
右端 2 ㎝
下端 2 ㎝
上記の余白は,次の数値を超えないことが望ましい。
上端 4 ㎝
左端 4 ㎝
右端 3 ㎝
下端 3 ㎝
(6) 出願に含まれる全ての用紙にはアラビア数字による連続番号を付する。これらの番号は,上端余白ではなく,用紙の上端の中央に付する。
(7) 明細書及びクレームの各用紙には,5 行目ごとに番号を付することが望ましく,これらの番号は,用紙の左側の余白の右半分に付する。
(8) 欧州特許の付与を求める願書,明細書,クレーム及び要約は,タイプ印書又は印刷による。図式記号及び文字並びに化学式又は数式に限り,必要なときは,手書にすることができる。タイプ印書による場合は,行の間隔は,1.5 文字の幅とする。すべての記載事項は,大文字の大きさが縦 0.21 ㎝以上の文字によるものとし,また,暗色の退色性のない色によって記載する。
(9) 欧州特許の付与を求める願書,明細書,クレーム及び要約には,図を含めてはならない。明細書,クレーム及び要約には,化学式又は数式を含めることができる。明細書及び要約には,表を記載することができる。クレームには,表を使用することが望ましい事項についてのみ,表を含めることができる。表及び化学式又は数式は,縦長にして用いられる用紙に十分に配置することができない場合は,用紙を横にして配置することができる。表又は化学式若しくは数式が横方向に配置される用紙は,表又は式の上端が用紙の左側になるようにして提示する。
(10) 数値は,国際基準に合致する単位によって,適切な場合は,SI 単位を用いたメートル法によって表示する。この要件を満たさないデータは,国際基準に合致する単位によっても表示する。該当する分野においては,一般に承認されている技術用語,式,記号及び符号のみを使用する。
(11) 用語及び記号は,当該欧州特許出願の全体を通じて一貫して使用する。
(12) 各用紙においては,削除及び変更があってはならない。内容が真正であることに疑いがなく,かつ,良好な複製のための要件が損なわれないことを条件として,本条規則に従わないことを認めることができる。
(規則49;特許庁)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
規則49;英語
Rule 49
(1)
Any translation filed under Article 14, paragraph 2, or Rule 40, paragraph 3, shall be deemed to be a document making up the European patent application.
(2)
The documents making up the application shall be presented so as to allow electronic and direct reproduction, in particular by scanning, photography, electrostatic processes, photo offset and microfilming, in an unlimited number of copies. All sheets shall be free from cracks, creases and folds. Only one side of the sheet shall be used.
(3)[ 51 ]
The documents making up the application shall be on A4 paper (29.7 cm x 21 cm) which shall be pliable, strong, white, smooth, matt and durable. Subject to paragraph 9 and Rule 46, paragraph 2(h), each sheet shall be used with its short sides at the top and bottom (upright position).
(4)
Each of the documents making up the application (request, description, claims, drawings and abstract) shall commence on a new sheet. The sheets shall be connected in such a way that they can easily be turned over, separated and joined together again.
(5)
Subject to Rule 46, paragraph 1, the minimum margins shall be as follows:
top 2 cm
left side 2.5 cm
right side 2 cm
bottom 2 cm

The recommended maximum for the margins quoted above is as follows:
top 4 cm
left side 4 cm
right side 3 cm
bottom 3 cm
(6)
All the sheets contained in the application shall be numbered in consecutive Arabic numerals. These shall be centred at the top of the sheet, but not placed in the top margin.
(7)
The lines of each sheet of the description and of the claims shall preferably be numbered in sets of five, the numbers appearing on the left side, to the right of the margin.
(8)[ 52 ]
The request for grant of a European patent, the description, the claims and the abstract shall be typed or printed. Only graphic symbols and characters and chemical or mathematical formulae may, if necessary, be drawn or written by hand. The typing shall be 1? spaced. All text matter shall be in characters, the capital letters of which are not less than 0.21 cm high, and shall be in a dark, indelible colour.
(9)
The request for grant of a European patent, the description, the claims and the abstract shall not contain drawings. The description, claims and abstract may contain chemical or mathematical formulae. The description and abstract may contain tables. The claims may contain tables only if their subject-matter makes the use of tables desirable. Tables and chemical or mathematical formulae may be placed sideways on the sheet if they cannot be presented satisfactorily in an upright position. Tables or chemical or mathematical formulae presented sideways shall be placed so that the tops of the tables or formulae are at the left-hand side of the sheet.
(10)[ 53 ]
Values shall be expressed in units conforming to international standards, wherever appropriate in terms of the metric system using SI units. Any data not meeting this requirement shall also be expressed in units conforming to international standards. Only the technical terms, formulae, signs and symbols generally accepted in the field in question shall be used.
(11)
The terminology and the signs shall be consistent throughout the European patent application.
(12)
Each sheet shall be reasonably free from erasures and shall be free from alterations. Non-compliance with this rule may be authorised if the authenticity of the content is not impugned and the requirements for good reproduction are not thereby jeopardised.
(規則49;EPO)

明細書作成時の留意事項

日本語を英語に翻訳する際は、必ず主語を確認し、修飾語がどの語句にかかっているかを意識する。
できる限り、短いセンテンスで記載することを心がける。多少表現が冗長になっても、直前の語を表す場合を除き、[thereof]、[therein]等の表現は避ける。

時制は現在形で記載する。単数、複数を意識して明細書を作成する。

要約書[Abstract]

要約書作成時の留意点

要約書は、150字以内が好ましいとされている。要約書には、以下の内容を記載しなければならない。

  1. 発明の名称
  2. 発明の属する分野
  3. 明細書,クレーム及び図面に含まれている開示事項の簡潔な要約

<関連法規>

規則47;日本語
規則 47 要約の形式及び内容
(1) 要約には,発明の名称を表示する。
(2) 要約には,明細書,クレーム及び図面に含まれている開示の簡潔な概要を含める。概要は,発明が属する技術分野を表示し,かつ,技術的課題,発明による技術的課題の解決方法の要点及び発明の主な用途を明瞭に理解することができるような方法で起草しなければならない。要約には,該当する場合は,出願に記載されているすべての化学式のうち発明の特徴を最もよく表すものを含める。要約には,発明の利点若しくは価値の主張又はその発明の思惑的な利用についての陳述を含めてはならない。
(3) 要約は,150 語以内であることが望ましい。
(4) 欧州特許出願が図面を含んでいる場合は,出願人は,要約とともに公表されるべき図面の 1 の図又は例外的に複数の図を指示する。欧州特許庁は,1 又は 2 以上の他の図が発明の特徴を一層よく示していると認める場合は,その図を公表するよう決定することができる。要約に記載されており,かつ,図面に示されている主要な特徴の各々には,括弧に入れた引用符号を付さなければならない。
(5) 要約は,特定の技術分野における調査のための有効な手段となるように起草する。特にそれは,当該欧州特許出願自体を調べることが必要であるか否かを判断することができるようにするものでなければならない。
(規則47;特許庁)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
規則47;英語
Rule 47
Form and content of the abstract
(1)
The abstract shall indicate the title of the invention.
(2)
The abstract shall contain a concise summary of the disclosure as contained in the description, the claims and any drawings. The summary shall indicate the technical field to which the invention pertains, and shall be drafted in a manner allowing the clear understanding of the technical problem, the gist of the solution of that problem through the invention, and the principal use or uses of the invention. The abstract shall, where applicable, contain the chemical formula which, among those contained in the application, best characterises the invention. It shall not contain statements on the alleged merits or value of the invention or on speculative applications thereof.
(3)
The abstract shall preferably not contain more than one hundred and fifty words.
(4)
If the European patent application contains drawings, the applicant shall indicate the figure or, exceptionally, the figures of the drawings which should be published with the abstract. The European Patent Office may decide to publish one or more other figures if it considers that they better characterise the invention. Each essential feature mentioned in the abstract and illustrated by a drawing shall be followed by a reference sign placed in parentheses.
(5)
The abstract shall be drafted in such a manner as to constitute an efficient instrument for the purpose of searching in the particular technical field. In particular, it shall make it possible to assess whether consultation of the European patent application itself is necessary.
(規則47;EPO)

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