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拡張サーチレポート[EESR]~欧州~

拡張サーチレポート[EESR]

拡張サーチレポートとは

拡張サーチレポートは、欧州特許庁が調査した出願の新規性・進歩性の審査結果を示している。拡張サーチレポートは、出願した言語で作成される。
拡張サーチレーポートは、出願と共に公開される。

<関連法規>

特許法第92条;日本語
92 条 欧州調査報告の作成
明細書及び図面に適切な考慮を払った上でクレームに基づき施行規則に従って欧州特許出願についての欧州調査報告を作成及び公開する。
(特許法第92条;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

特許法第92条;英語
Article 92
Drawing up of the European search report
The European Patent Office shall, in accordance with the Implementing Regulations, draw up and publish a European search report in respect of the European patent application on the basis of the claims, with due regard to the description and any drawings.
(特許法第92条;EPO)

拡張サーチレポート[EESR]の種類

PCT経由による拡張サーチレポートの違い
出願形態 国際調査機関 発行される拡張サーチレポート サーチレポートの内容及び応答期限
パリ条約の優先権に基づく欧州出願 なし 欧州調査報告書 欧州特許庁により拡張サーチレポートが作成される。
日本語PCT出願に基づく国内移行 日本特許庁 国際調査見解書+補充欧州サーチレポート 欧州特許庁により補充サーチレポートが作成される。
英語PCT出願に基づく国内移行 日本特許庁 国際調査見解書+補充欧州サーチレポート 欧州特許庁により補充サーチレポートが作成される。
欧州特許庁 Communication Rule 161(1) 国際調査報告(国際調査見解書)の内容に応答する。

<関連法規>

規則70a;日本語
規則 70a 拡大欧州調査報告に対する応答
(1) 欧州調査報告に添える意見書において,欧州特許庁は,拡大欧州調査報告について意見を述べる機会を出願人に与え,適切な場合は,規則 70(1)にいう期限内に欧州調査報告に添えられた意見書に記された欠陥を補充し,明細書,クレーム及び図面を補正するよう同人に求める。
(2) 規則 70(2)にいう事案において,又は Euro-PCT 出願について補助欧州調査報告が作成された場合は,欧州特許庁は,出願人に拡大欧州調査報告について意見を述べる機会を与え,適切な場合は,出願手続の続行を望むか否かを指示するために指定された期限内に欧州調査報告に添えられた意見書に記された欠陥を補充し,明細書,クレーム及び図面を補正するよう同人に求める。
(3) 出願人が(1)又は(2)の求めに応じず意見も述べない場合は,出願は,取り下げられたものとみなされる。
(規則70a;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

規則70a;英語
Rule 70a
Response to the extended European search report
(1)
In the opinion accompanying the European search report the European Patent Office shall give the applicant the opportunity to comment on the extended European search report and, where appropriate, invite him to correct any deficiencies noted in the opinion accompanying the European search report and to amend the description, claims and drawings within the period referred to in Rule 70, paragraph 1.
(2)
In the case referred to in Rule 70, paragraph 2, or if a supplementary European search report is drawn up on a Euro-PCT application, the European Patent Office shall give the applicant the opportunity to comment on the extended European search report and, where appropriate, invite him to correct any deficiencies noted in the opinion accompanying the European search report and to amend the description, claims and drawings within the period specified for indicating whether he wishes to proceed further with the application.
(3)
If the applicant neither complies with nor comments on an invitation in accordance with paragraph 1 or 2, the application shall be deemed to be withdrawn.
(規則70a;EPO)

サーチの要件

拡張サーチレポートでは、複数の独立クレームの要件をみたしていない場合には、規定を満たすクレームを2カ月内に表示するよう出願人に求め,それに基づいて調査が行われる。
出願人が期限内にそのような表示を提供しない場合は,調査は各カテゴリの最初のクレームに基づいて行われる。

単一性が無い場合も、同様にクレームの最初に記載されている発明について調査が行われる。追加サーチ料金を支払うことにより、すべてのクレームの調査を行ってもらうことも可能である。

<関連法規>

規則62(a);日本語
規則 62a 複数の独立クレームを含む出願
(1) 欧州特許庁は,提出されたクレームが規則 43(2)の規定を満たさないとみなす場合は,規則 43(2)の規定を満たすクレームを 2 月以内に表示するよう出願人に求め,それに基づいて調査が行われる。出願人が期限内にそのような表示を提供しない場合は,調査は各々の分野の最初のクレームに基づいて行われる。
(2) 審査部は,(1)に基づく異論が理由のないものと判断しない限り,調査する主題のクレームを制限するよう出願人に求める。
(規則62(a);JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

規則62(a);英語
Rule 62a
Applications containing a plurality of independent claims
(1)
If the European Patent Office considers that the claims as filed do not comply with Rule 43, paragraph 2, it shall invite the applicant to indicate, within a period of two months, the claims complying with Rule 43, paragraph 2, on the basis of which the search is to be carried out. If the applicant fails to provide such an indication in due time, the search shall be carried out on the basis of the first claim in each category.
(2)
The Examining Division shall invite the applicant to restrict the claims to the subject-matter searched unless it finds that the objection under paragraph 1 was not justified.
(規則62(a);EPO)

規則64;日本語
規則 64 発明が単一性を欠いている場合の欧州調査報告
(1) 欧州特許庁は,欧州特許出願は発明の単一性の要件を満たしていないと判断した場合は,その出願の一部であって,クレームにおいて最初に記載されている発明又は第 82 条の意味における一群の発明に係わるものについての部分的な欧州調査報告を作成する。欧州特許庁は,出願人に対し,欧州調査報告に他の発明を含めるためには,出願に含まれている各発明に関し,2 月以内に追加の調査手数料を納付しなければならないことを知らせる。欧州調査報告は,出願の一部であって,既に調査手数料が納付されている発明に関するものについて作成する。
(2) (1)に基づいて納付された手数料があるときは,その手数料は,欧州特許出願の審査中に,出願人が返却を請求し,かつ,審査部が(1)に基づく連絡は正当化されないと認めたときは返却される。
(規則64;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

規則64;英語
Rule 64a
European search report where the invention lacks unity
(1)
If the European Patent Office considers that the European patent application does not comply with the requirement of unity of invention, it shall draw up a partial search report on those parts of the application which relate to the invention, or the group of inventions within the meaning of Article 82, first mentioned in the claims. It shall inform the applicant that, for the European search report to cover the other inventions, a further search fee must be paid, in respect of each invention involved, within a period of two months. The European search report shall be drawn up for the parts of the application relating to inventions in respect of which search fees have been paid.
(2)
Any fee paid under paragraph 1 shall be refunded if, during the examination of the European patent application, the applicant requests a refund and the Examining Division finds that the communication under paragraph 1 was not justified.
(規則64;EPO)

拡張サーチレポートフォーム[EESR]

拡張サーチレポート[EESR]では、各クレーム毎に対応する引例が挙げられる。左欄のカテゴリの意味は、以下の通り。

  • X・・単独で特許性が否定される
  • Y・・組み合わせることにより、特許性が否定される
  • A・・単なる先行技術

拡張サーチレポートに対する応答

拡張サーチレポートの応答義務

出願人は、拡張サーチレポートで特許出願にかかる発明の特許性が否定された場合、つまり拡張サーチレポートにX、Yが掲載されていた場合には、拡張サーチレポートに対して応答しなければならない。
応答しなかった場合には、出願が取り下げたものとみなされる。

ただし、拡張サーチレポートが肯定的な内容であった場合には、応答義務は無い。

応答では、意見書・補正書を提出することにより、引例との差異を明確化する。

拡張サーチレポートの応答期間

拡張サーチレポートの公開から6カ月以内に応答しなければならない。
応答期間は、延長することができないため注意する。
PCT出願に基づく国内移行の場合には、拡張サーチレポートが公開された後に発行される通知(規則70(2)、70a(2))から6カ月以内に応答しなければならない。

拡張サーチレポートの応答期間と、審査請求の請求期限が同一であるため、一般的にはサーチレポートの応答に合わせて審査請求及び締約国の指定(料金同一なので通常は全指定)を行います。

<関連法規>

規則132;日本語
規則 132 欧州特許庁が指定する期間
(1) 条約又は本施行規則が「指定する期間」に言及している場合は,この期間は,欧州特許庁が指定する。
(2) 別段の定めがあるときを除き,欧州特許庁が指定する期間は,2 月以上 4 月以下とし,一定の事情においては,最長 6 月とすることができる。特別な事件に関しては,期間は,請求に基づいて延長することができるが,その請求は当該期間の満了前に提示する。
(規則132;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

規則132;英語
Rule 132
Periods specified by the European Patent Office
(1)
Where the Convention or these Implementing Regulations refer to “a period to be specified”, this period shall be specified by the European Patent Office.
(2)
Unless otherwise provided, a period specified by the European Patent Office shall be neither less than two months nor more than four months; in certain circumstances it may be up to six months. In special cases, the period may be extended upon request, presented before the expiry of such period.
(規則132;EPO)
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