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特許出願~中国~

必要書類

提出書類

出願に際し、以下の書類が必要となる。

  1. 願書
  2. 明細書
  3. クレーム(権利要求書)
  4. 図面(実用新案は図面必須 )
    細則17条;日本語
    第十七条
    発明又は実用新案特許出願の明細書は発明又は実用新案の名称を明記しなければならない。同名称は願書中の名称と一致しなければならない。明細書には以下の内容が含まれていなければならない。
    (1)技術分野:保護を求める技術の属する技術分野を明記する。
    (2)背景技術:発明、実用新案に対する理解、検索、審査に有用な背景技術を明記する。可能な場合には、さらにこれらの背景技術を反映する文章を引用して証明する。
    (3)発明の内容:発明又は実用新案が解決しようとする技術的課題及びその技術的課題を解決するために採用した技術方案を明記し、さらに既存技術と対比して、発明又は実用新案がもたらす有益な効果を明記する。
    (4)図面の説明:明細書に添付図面がある場合は、各添付図面について簡単に説明する。
    (5)具体的な実施形態:発明又は実用新案の実施に当たって最良と出願人が考える形態を詳細に明記する。必要に応じて実施例を挙げて説明する。添付図面がある場合は、添付図面を参照する。
    発明又は実用新案の出願人は、その発明又は実用新案の性質がその他の方式又は順序によって明細書を作成した方が明細書の紙幅を節約でき且つ他人にその発明又は実用新案を正確に理解させることが出来るものである場合を除き、前項に規定する方式と順序に基づいて明細書を作成し、且つ明細書の各部分の最初に表題を明記しなければならない。
    発明又は実用新案の明細書は、用語が規範的で、 文章が明瞭でなければならず、また「請求項…に記載する…であって」のような引用文や、商業的な宣伝用語を用いてはならない。発明特許出願に一つ又は複数のヌクレオチド又はアミノ酸配列を含む場合、明細書に国務院特許行政部門が規定する配列表を含めなければならない。出願人は配列表を明細書の一つ単独した部分として提出しなければならず、かつ国務院特許行政部門の規定に基づいて、コンピューター読み取り可能な形式による当該配列表の副本を提出しなければならない。
    実用新案特許出願の明細書には、保護を請求する製品の形状、構造又はその組み合わせを示す添付図面を備えなければならない。
    (細則17条;JPO)
    【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
  5. 要約書
  6. 委任状(中国に住所等を有さない外国人は、委任状が必要となる)
  7. 優先権証明書(優先権を主張する場合)

<関連サイト>
優先権主張の手続き(外国優先権);JPO

願書

願書には、以下の内容を記載しなければならない。

  1. 発明、実用新案又は意匠の名称
  2. 出願人の氏名・住所等
  3. 発明者の氏名
  4. 特許代理人の氏名等
  5. 優先権の基礎となる出願の出願日、出願番号
  6. 出願人又は特許代理機構の署名又は捺印
  7. 申請書類目録
  8. 添付書類目録

願書のフォーム(中国語)  願書のフォーム(日本語)

<関連法規>

細則16条;日本語
第十六条
発明、実用新案又は意匠の特許出願の願書に以下の事項を明記しなければならない。
(1)発明、実用新案又は意匠の名称
(2)出願人が中国の単位又は個人の場合、その名称又は氏名、住所、郵便番号、組織機構コード或いは住民身分証明書番号。出願人が外国人、外国企業或いは外国のその他の組織の場合、その氏名又は名称、国籍或いは登録した国又は地域。
(3)発明者又は考案者の氏名
(4)出願人が代理機構に委任している場合は、受任した機構の名称、機構コード及び当該機構が指定する特許代理人の氏名、執業免許番号、連絡先電話番号
(五)優先権を主張する場合、出願人が初回提出した特許出願(以下「先願」と略称)の出願日、出願番号および元の受理機関の名称
(六)出願人又は特許代理機構の署名又は捺印
(七)申請書類目録
(八)添付書類目録
(九)その他、明記すべき関係事項
(細則16条;JPO)
 【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
審査指南第1部 4.1 願書;日本語
4.1 願書
4.1.1 発明の名称
願書における発明名称は説明書における発明名称と一致しなければならない。発明名称は簡単明瞭及び的確に、発明専利出願が保護しようとする主題と類型を表示しなければならない。発明名称に人名、機構名、商標、略号、型番などの非技術用語や、「及びその他」、「及びその類似物」などといった不明瞭な言葉を含めてはならない。
何らかの発明情報も与えない大まかな言葉だけを使ってもならない。例えば、「方法」、「装置」、「組成物」、「化合物」などだけを発明名称とするなど。
発明名称は一般的には25文字を超えてはならない。特別な場合には、例えば、化学分野に係わる一部の発明は、最大40文字まで許容される。
4.1.2 発明者
専利法実施細則13条の規定によれば、発明者とは、発明創造の実体的特徴に対して創造的な貢献をしている人を指すと規定している。専利局の審査手続において、審査官は願書に書いてある発明者が当該規定を満たしているか否かについて審査を行わない。
発明者は個人でなければならない。願書には例えば、「××課題グループ」などの機構又は組織を書いてはならない。発明者は本人の真実な氏名を使うべきであり、ペンネーム又はその他正式でない名前を使ってはならない。発明者が複数である場合は、左から右への順に記入しなければならない。規定に合致しない場合、審査官は補正通知書を出さなければならない。出願人が願書に書いてある発明者氏名を修正する場合、補正書、当事者の声明及び対応する証明書類を提出しなければならない。
発明者は専利局にその氏名のを公開しないように申し出ることが可能である。専利出願の提出時、発明者の氏名の不公開を要請する場合、願書の「発明者」の欄に記載した発明者氏名の後に「(氏名を公開しない)」と明記しなければならない。氏名の不公開要請を提出した後に、審査を経て、規定に合致すると認められる場合、専利局は専利公報、専利出願単行本、専利単行本及び専利証書のいずれにも、その氏名を公開しない。そして、相応した位置で「氏名の不公開を要請」と明記しなければならない。
発明者は再び氏名を公開するように申し出てはならない。専利出願を提出した後に、発明者の氏名の不公開を要請する場合、発明者が署名又は捺印した書面声明を提出しなければならないが、専利出願が公開準備段階に入った後に、当該請求を出した場合、請求を提出していないとみなし、審査官は未提出とみなす通知書を発行なければならない。外国発明者の中国語の氏名訳において、外国語の短縮アルファベットを使い、姓と名の間に黒点で区分し、その黒点を中間位置に置くようにする。例えば、M・ジョーンズなど。
(審査指南第1部 4.1 願書;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

委任状

中国に住所等を有さない外国人は、委任状を提出しなければならない。委任状を提出しなかった場合は、指令書が発行される。出願人は、指定された期間(2カ月)内に委任状を提出しなければならない。

<関連法規>

細則33条;日本語
第三十三条
中国に恒常的居所又は営業所を有さない出願人が特許を出願し又は外国優先権を主張する場合、国務院特許行政部門は必要に応じて、以下の書類の提出を要求することが出来る。
(1)出願人が個人の場合、その国籍の証明
(2)出願人が企業又はその他の組織である場合は、その登録した国又は地域の証明書類
(3)中国の機関及び個人が当該国国民と同等の条件で、同国において特許権、優先権及び特許に関わるその他の権利を享有することを出願人所属国が承認する旨の証明書類
(細則33条;JPO)
 【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
審査指南第1部 6.1 専利代理機構への委任;日本語
6.1.1 委任
専利法 19 条 1 項の規定によると、中国大陸には常時居住地又は営業所のない外国人、外国企業又は外国のその他組織が中国で専利出願する場合、及びその他の専利事務を行う場合、若しくは先頭署名者出願人として、中国大陸の出願人と共同で専利出願する場合、及びその他の専利事務を行う場合に、専利代理機構に委任しなければならない。審査中に、前述の出願人が専利出願及びその他専利事務を行う時に、専利代理機構に委任していないことを発覚した場合、審査官は審査意見通知書を出し、出願人に指定された期限以内に答弁するよう通知しなければならない。出願人は指定された期限以内に答弁しない場合、その出願は取下げたものと見なされる。出願人が意見を陳述し、或いは補正をしても、専利法 19 条 1項の規定に合致しない場合、当該専利出願は却下されなければならない。
中国大陸の機構又は個人は、専利代理機構に委任し、国内で専利出願及びその他専利事務を行うことができる。委任は規定事項に合致しない場合、審査官が補正通知書を出し、専利代理機構に指定された期限以内に補正するよう通知しなければならない。期限内に答弁しない場合、若しくは補正しても規定事項に合致しない場合には、出願人及び委任を受けた専利代理機構に、専利代理機構に委任していないものとみなす旨の通知書を発行しなければならない。
中国大陸に常時居住地又は営業所のない香港、マカオ又は台湾地区の出願人は、専利局に専利を出願する場合、及びその他の専利事務を行う場合、若しくは先頭署名者出願人として、中国大陸の出願人と共同で専利を出願する場合、及びその他の専利事務を行う場合に、専利代理機構に委任しなければならない。専利代理機構に委任しない場合、審査官は審査意見通知書を出し、出願人に指定された期限以内に答弁するよう通知しなければならない。出願人が指定された期限以内に答弁しない場合、審査官は取下げとみなす通知書を発行しなければならない。出願人は意見を陳述し、或いは補正をしても、規定事項に合致しない場合、当該専利出願は却下されなければならない。
委任の双方当事者は出願人と委任を受ける専利代理機構である。出願人が 2 名以上いる場合、委任の双方当事者は出願人全員と委任を受ける専利代理機構である。委任を受ける専利代理機構は 1 つに限定するが、本指南に別途の定めがある場合は除く。専利代理機構は委任を受けた後に、当該専利代理機構において関連事務を行うための専利代理人を指定しなければならない。指定される専利代理人は 2 名を超えてはならない。
6.1.2 委任状
出願人は専利代理機構に委任して、専利局に専利出願及びその他専利事務を行う場合、委任状を提出しなければならない。委任状は専利局で制定された標準フォームを使い、委任権限、発明創造の名称、専利代理機構の名称、専利代理人の氏名を明記するものとし、かつ願書に書いてある内容と一致させなければならない。専利出願の出願番号が確定された後に委任状を提出する場合、専利出願番号を明記しなければならない。
出願人が個人である場合、委任状には出願人が署名又は捺印しなければならない。出願人が機構である場合、機構の公印を捺印するものとし、同時にその法定代表者の署名又は捺印を付しても良いとする。出願人が 2 名いる場合、出願人全員が署名又は捺印しなければならない。また、委任状に専利代理機構が公印を捺印しなければならない。
出願人は専利代理機構に委任した場合、専利局に総委任状を交付して良いとする。専利局は規定に合致する総委任状を受取った後に、総委任状に番号を付け、専利代理機構に通知しなければならない。総委任状を交付した場合、専利出願を提出する時に、専利代理委任状の原本を提出せず、総委任状のコピーを提出して良いとする。同時に発明創造の名称、専利代理機構の名称、専利代理人の氏名と専利局から付与された総委任状番号を明記し、専利代理機構の公印を捺印する。
委任状は規定事項に合致しない場合、審査官は補正通知書を出し、専利代理機構に指定された期限以内に補正するよう通知しなければならない。先頭署名した出願人が中国大陸の機構又は個人であり、期限内に答弁しない、又は補正をしても規定事項に合致しない場合、審査官は双方当事者に対して、専利代理機構に委任していないものと見なす旨の通知書を発行しなければならない。先頭署名した出願人が外国人、外国企業又は外国のその他の組織であり、期限内に答弁しない場合、審査官は取下げとみなすとの通知書を発行しなければならない。補正しても規定事項に合致しない場合、当該専利出願は却下されなければならない。先頭
署名した出願人が香港、マカオ又は台湾地区の個人、企業又はその他の組織であり、期限内に答弁しない場合、審査官は取下げとみなす通知書を発行しなければならない。補正しても規定事項に合致しない場合、当該専利出願は却下されなければならない。
6.1.3 委任の解除と委任の辞退
出願人(又は専利権者)が専利代理機構に委任した後に、委任を解除することができる。専利代理機構が出願人(又は専利権者)の委任を受けた後に、委任を辞退することができる。委任の解除と辞退の手続の関連規定は本章第 6.7.2.4 節を参照する。
(審査指南第1部 6.1 専利代理機構への委任 ;JPO)
 【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

出願書類の書式

出願書類は、以下の様式を満たさなければならない。

書類の余白
位置 余白
  上端   2.5cm(1インチ)以上
  下端   1.5cm(5/8インチ)以上
  左端   2.5cm(1インチ)以上
  右端   1.5cm(5/8インチ)以上

<関連法規>

審査指南第5部 4.3 ページの余白;日本語
4.3 ページの余白 出願書類の最上部(標題がある場合は、標題の上端から頁のふちまで)には 25 ミリメートルの余白を、左側には 25 ミリメートルの余白を、右側には 15 ミリメートルの余白を、底部には頁番号の下端から頁のふちまで 15 ミリメートルの余白をそれぞれ残さなければならない。
(審査指南第5部 4.3 ページの余白;JPO)
 【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

特許と実用新案の同日出願

同日出願によるメリット

特許出願と実用新案登録出願とを同日に出願することで、特許権が登録されるまでの間、実用新案権により発明を保護することができる。実用新案は無審査で登録されるため、登録までの期間が特許よりも短い。

同日出願を行う場合には、出願の願書にお互いに他方の出願がある旨を記載しなければならない。願書に記載がなかった場合は、特許法9条により拒絶される。

<関連法規>

細則41条;日本語
第四十一条
二人以上の出願人は同日(出願日を指す。優先権を主張する場合は優先権日を指す)に、それぞれ同様の発明創造について特許を出願した場合、国務院特許行政部門の通知を受領した後自ら協議し、出願人を確定しなければならない。
同一出願人は同日に(出願日を指す)に同様の発明創造について実用新案特許と発明特許の両方を出願する場合、出願時に同様の発明創造についてすでに他方の特許を出願していることをそれぞれ説明しなければならない。説明をしなかった場合、専利法第九条第1項における同様の発明創造について一つの特許権しか付与できないという規定に基づいて処理する。
国務院特許行政部門は実用新案特許権の付与を公告する際に、出願人が本条第2項の規定に基づいて発明特許も同時に出願している旨の説明を公告しなければならない。発明特許出願は審査を経て拒絶理由が見つからなかった場合、国務院特許行政部門は出願人に規定期限内に実用新案特許権の放棄を声明するよう通知しなければならない。
出願人が放棄を声明した場合、国務院特許行政部門は発明特許権の付与決定を行い、かつ発明特許権の付与を公告する際に出願人による実用新案特許権の放棄声明を合わせて公告しなければならない。出願人が放棄に同意しない場合、国務院特許行政部門は当該発明特許出願を却下するものとする。期限が満了になっても出願人が回答しない場合、当該発明特許出願が取り下げられたものと見なす。
実用新案特許権は発明特許権の付与公告日を持って終了する。
(細則41条;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

留意点

出願人は、特許権取得の際に実用新案権を法規しなければならない。出願人が実用新案権を放棄しない場合には、特許出願が拒絶される。

<関連法規>

特許法第9条;日本語
第九条
同様の発明創造に対しては 1 件の特許権のみを付与する。但し、同一の出願者が同日中に同様の発明創造について実用新案特許を出願し、同時に発明特許を出願した場合、先に取得した実用新案特許権が終了する以前において、出願者が当該実用新案特許権の放棄を宣言したものは発明特許権を付与することができる。
二人以上の出願者が同一の発明創造についてそれぞれが特許を出願した場合、特許権は最も早く出願した者に付与する。
(特許法第9条;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

<関連サイト>
中国における特許/実用新案の同日出願について(JPO)

優先権主張

優先権主張の手続き

中国には、日本出願から1年以内であれば、パリ条約に基づく優先権を主張することができる。優先権を主張することにより、先の日本出願の出願日の利益を享受することができる。出願人は、複数の優先権を主張することができる。

出願人は、パリ条約に基づく優先権を主張する場合には、基礎となる出願の優先権証明書を提出しなければならない。優先権主張の手続きは、基礎となる出願日から16カ月以内にしなければならない。

<関連法規>

特許法第29条;日本語
第二十九条
出願者が発明又は実用新案の特許を外国で初めて出願した日から 12 カ月以内に、あるいは意匠特許を外国で初めて出願した日から 6 カ月以内に、中国で再び同様の主題について特許を出願する場合、当該外国と中国が締結した約定又は共に締結した国際条約に基づき、あるいは相互に優先権を認めることを原則とし、優先権を受けることができる。
出願者が発明又は実用新案を中国で初めて特許出願した日から 12 カ月以内に、国務院専利行政部門に同様の主題について特許を出願する場合、優先権を受けることができる。
(特許法第29条;JPO)
 【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
細則32条;日本語
第三十二条

出願人は一つの特許出願において一つ又は複数の優先権を主張することが出来る。複数の優先権を主張する場合は、同出願の優先権の期限は最も早い優先権日より起算する。
出願人が国内優先権を主張し、先願が発明特許の出願である場合は、同じ主題について発明又は実用新案の特許を出願することが出来る。先願が実用新案特許の出願である場合は、同じ主題について実用新案又は発明の特許を出願することができる。但し、後の出願の提出に当たり、先願の主題が以下に挙げる状況の一つにあたる場合、国内優先権を主張する基礎としてはならない。
(1)既に外国優先権又は国内優先権を主張している場合
(2)既に特許権が付与されている場合
(3)規定によって提出した分割出願に属する場合
出願人が国内優先権を主張する場合、その先願は後の出願が提出された日より取り下げられたものと見なす。
(細則32条;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

 
パリ条約4条;日本語
第4条 優先権

(1) いずれかの同盟国において正規に特許出願若しくは実用新案,意匠若しくは商標の登録出願をした者又はその承継人は,他の同盟国において出願することに関し,以下に定める期間中優先権を有する。
(2) 各同盟国の国内法令又は同盟国の間で締結された2国間若しくは多数国間の条約により正規の国内出願とされるすべての出願は,優先権を生じさせるものと認められる。
(3) 正規の国内出願とは,結果のいかんを問わず,当該国に出願をした日付を確定するために十分なすべての出願をいう。
すなわち,A(1)に規定する期間の満了前に他の同盟国においてされた後の出願は,その間に行われた行為,例えば,他の出願,当該発明の公表又は実施,当該意匠に係る物品の販売,当該商標の使用等によつて不利な取扱いを受けないものとし,また,これらの行為は,第三者のいかなる権利又は使用の権能をも生じさせない。優先権の基礎となる最初の出願の日前に第三者が取得した権利に関しては,各同盟国の国内法令の定めるところによる。
(1) A(1)に規定する優先期間は,特許及び実用新案については12箇月,意匠及び商標については6箇月とする。
(2) 優先期間は,最初の出願の日から開始する。出願の日は,期間に算入しない。
(3) 優先期間は,その末日が保護の請求される国において法定の休日又は所轄庁が出願を受理するために開いていない日に当たるときは,その日の後の最初の就業日まで延長される。(4) (2)にいう最初の出願と同一の対象について同一の同盟国においてされた後の出願は,先の出願が,公衆の閲覧に付されないで,かつ,いかなる権利をも存続させないで,後の出願の日までに取り下げられ,放棄され又は拒絶の処分を受けたこと,及びその先の出願がまだ優先権の主張の基礎とされていないことを条件として,最初の出願とみなされ,その出願の日は,優先期間の初日とされる。この場合において,先の出願は,優先権の主張の基礎とすることができない。
(1) 最初の出願に基づいて優先権を主張しようとする者は,その出願の日付及びその出願がされた同盟国の国名を明示した申立てをしなければならない。各同盟国は,遅くともいつまでにその申立てをしなければならないかを定める。
(2) (1)の日付及び国名は,権限のある官庁が発行する刊行物(特に特許及びその明細書に関するもの)に掲載する。
(3) 同盟国は,優先権の申立てをする者に対し,最初の出願に係る出願書類(明細書,図面等を含む。)の謄本の提出を要求することができる。最初の出願を受理した主管庁が認証した謄本は,いかなる公証をも必要とせず,また,いかなる場合にも,後の出願の日から3箇月の期間内においてはいつでも,無料で提出することができる。その謄本には,その主管庁が交付する出願の日付を証明する書面及び訳文を添付するよう要求することができる。
(4) 出願の際には,優先権の申立てについて他の手続を要求することができない。各同盟国は,この条に定める手続がされなかつた場合の効果を定める。ただし,その効果は,優先権の喪失を限度とする。
(5) 出願の後においては,他の証拠書類を要求することができる。
最初の出願に基づいて優先権を主張する者は,その最初の出願の番号を明示するものとし,その番号は,(2)に定める方法で公表される。
(1) いずれかの同盟国において実用新案登録出願に基づく優先権を主張して意匠登録出願をした場合には,優先期間は,意匠について定められた優先期間とする。
(2) なお,いずれの同盟国においても,特許出願に基づく優先権を主張して実用新案登録出願をすることができるものとし,また,実用新案登録出願に基づく優先権を主張して特許出願をすることもできる。
いずれの同盟国も,特許出願人が2以上の優先権(2以上の国においてされた出願に基づくものを含む。)を主張することを理由として,又は優先権を主張して行つた特許出願が優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分を含むことを理由として,当該優先権を否認し,又は当該特許出願について拒絶の処分をすることができない。ただし,当該同盟国の法令上発明の単一性がある場合に限る。
優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分については,通常の条件に従い,後の出願が優先権を生じさせる。
(1) 審査により特許出願が複合的であることが明らかになつた場合には,特許出願人は,その特許出願を2以上の出願に分割することができる。この場合において,特許出願人は,その分割された各出願の日付としてもとの出願の日付を用い,優先権の利益があるときは,これを保有する。
(2) 特許出願人は,また,自己の発意により,特許出願を分割することができる。この場合においても,特許出願人は,その分割された各出願の日付としてもとの出願の日付を用い,優先権の利益があるときは,これを保有する。各同盟国は,その分割を認める場合の条件を定めることができる。
優先権は,発明の構成部分で当該優先権の主張に係るものが最初の出願において請求の範囲内のものとして記載されていないことを理由としては,否認することができない。ただし,最初の出願に係る出願書類の全体により当該構成部分が明らかにされている場合に限る。
(1) 出願人が自己の選択により特許又は発明者証のいずれの出願をもすることができる同盟国においてされた発明者証の出願は,特許出願の場合と同一の条件でこの条に定める優先権を生じさせるものとし,その優先権は,特許出願の場合と同一の効果を有する。
(2) 出願人が自己の選択により特許又は発明者証のいずれの出願をもすることができる同盟国においては,発明者証の出願人は,特許出願について適用されるこの条の規定に従い,特許出願,実用新案登録出願又は発明者証の出願に基づく優先権の利益を享受する。
(パリ条約4条)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

 
審査指南第1部 6.2.1.3 先の出願書類の副本;日本語
6.2.1.3 先の出願書類の副本

優先権の基礎になる先の出願書類の副本は当該先の出願の元受理機構から発行されるべきである。先の出願書類の副本の様式は国際慣行に合致するものとし、少なくとも、元受理機構、出願人、出願日、出願番号を明示しなければならない。
規定事項に合致しない場合、審査官は手続実行補正通知書を発行しなければならない。期間内に答弁しない又は補正しても規定事項に合致しない場合、先の出願書類の副本を提出していないものとみなし、審査官は優先権を未主張とみなす通知書を発行しなければならない。
複数優先権を主張する場合、先の出願書類の副本を全部提出しなければならない。その中のある副本が規定事項に合致しない場合、審査官は手続実行補正通知書を出さなければならない。期間内に答弁しない又は補正しても規定事項に合致しない場合、当該先の出願書類の副本を提出していないものとみなし、審査官は優先権を未主張とみなす通知書を発行しなければならない。
先の出願書類の副本は後の出願の提出日より 3 ヶ月以内に提出しなければならない。期限内に提出しない場合、審査官は優先権を未主張とみなす通知書を発行しなければならない。
国家知識産権局と先の出願の受理機構と締結した協定に従い、専利局は電子交換などの方法を通じて、当該受理機構から先の出願書類の副本を取得した場合、出願人が当該受理機構に証明された先の出願書類の副本を提出したものと見なす。
専利局に提出してある先の出願書類の副本は、再び提出する必要のある場合、当該副本の中国語テーマ目録の訳文だけを提出して良いとするが、先の出願書類の副本の原本を保存してある公文書の出願番号を明記しなければならない。
(審査指南第1部 6.2.1.3 先の出願書類の副本;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

<関連サイト>
新興国等知財情報データバンク(JPO)

国内優先権

出願人は、中国国内の出願を基礎として、当該出願の出願日から1年以内に国内優先権を主張することができる。

<関連法規>

細則32条;日本語
第三十二条
出願人は一つの特許出願において一つ又は複数の優先権を主張することが出来る。複数の優先権を主張する場合は、同出願の優先権の期限は最も早い優先権日より起算する。
出願人が国内優先権を主張し、先願が発明特許の出願である場合は、同じ主題について発明又は実用新案の特許を出願することが出来る。先願が実用新案特許の出願である場合は、同じ主題について実用新案又は発明の特許を出願することができる。但し、後の出願の提出に当たり、先願の主題が以下に挙げる状況の一つにあたる場合、国内優先権を主張する基礎としてはならない。
(1)既に外国優先権又は国内優先権を主張している場合
(2)既に特許権が付与されている場合
(3)規定によって提出した分割出願に属する場合
出願人が国内優先権を主張する場合、その先願は後の出願が提出された日より取り下げられたものと見なす。
(細則32条;JPO)
 【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

PCT国内移行

PCT出願は、国際出願日から30カ月以内に国内移行手続きを完了させなければならない。国内移行手続きとは、翻訳文(中国語)の提出及び手数料の支払いのことである。期間延長手数料を支払うことにより、2カ月の延長をすることができる。その際は、国内段階移行時に上記手数料を納付すればよい。

PCT出願においても、上述の優先権を主張することができる。また、国内移行手続きにおいて、優先権の基礎となる出願の出願日が記載された書類を提出しなければならない。

中国の国内移行時に、特許出願又は実用新案登録出願のいずれかを選択することができる。ただし、国内移行後にさらに変更することはできないため注意する。

<関連法規>

特許法第20条;日本語
第二十条
いかなる部門又は個人が国内で完成した発明又は実用新案について、外国で特許を出願する場合、まず国務院専利行政部門に秘密保持審査を受けなければならない。秘密保持の手順及び期限等は国務院の規定に準拠する。
中国の部門又は個人は、中華人民共和国が締結した関連の国際条約に基づいて特許の国際出願を行うことができる。出願者が特許の国際出願を行う場合、前款の規定を遵守しなければならない。
国務院専利行政部門は中華人民共和国が締結した関連の国際条約及び本法、国務院の関連規定に基づいて特許の国際出願を処理する。
本条第一款の規定に違反して外国で特許を出願した発明又は実用新案について、中国で特許を出願した場合は特許権を付与しない。
(特許法第20条;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報
 
細則101条;日本語
第百一条
国務院特許行政部門は専利法第二十条の規定に基づき、特許協力条約に基づく特許の国際出願の提出を受理する。
特許協力条約に基づいて提出しかつ中国を指定した特許の国際出願(以下、国際出願と略す)が国務院特許行政部門による処理の段階への移行(以下、中国国内移行と略す)に係わる条件と手続きは本章の規定を適用するものとする。本章に規定のないものについては、専利法及び本細則のその他各章の関連規定を適用するものとする。
(細則101条;JPO)
【引用】特許庁 外国産業財産権制度情報

<関連サイト>
新興国等知財情報データバンク(JPO)

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